近年は、福祉サービスの質が問われており、ドナベディアンモデルでは、ストラクチャー、プロセス、アウトカムという指標で評価することを学びました。ここではさらに法律などで規定された質を評価する仕組みを学びます。
社会福祉法
社会福祉法には「福祉サービスの質の向上のための措置等」として、以下の規定があります。
第78条 社会福祉事業の経営者は、自らその提供する福祉サービスの質の評価を行うことその他の措置を講ずることにより、常に福祉サービスを受ける者の立場に立つて良質かつ適切な福祉サービスを提供するよう努めなければならない。
福祉サービス第三者評価
質の高い福祉サービスを事業者が提供するために、福祉サービスを提供する事業者が公正・中立な第三者機関による専門的・客観的な立場からの評価を受ける仕組みが、福祉サービス第三者評価です。
対象となる事業者は、保育所、指定介護老人福祉施設、障害者支援施設など様々ですが、その中でも社会的養護関係施設(児童養護施設、乳児院、情緒障害児短期治療施設、児童自立支援施設、母子生活支援施設)は、3年に1回以上の第三者評価の受診と、その結果の公表が義務づけられており、さらに第三者評価基準の評価項目に沿って、毎年度自己評価を行わなければなりません。

僕も第三者評価を受けたことがあるけど、ホントに準備が大変だった・・・( ̄▽ ̄)
福祉サービス第三者評価は、都道府県推進組織が認証した第三者評価機関が実施しますが、認証要件は「福祉サービス第三者評価機関認証ガイドライン」を満たした上で、都道府県により異なる場合があります。
過去問
第26回 問題41
地域における福祉サービス等の評価に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 社会福祉法によると、社会福祉事業の経営者は、自らその提供する福祉サービスの質の評価を行うこととされている。
2 福祉サービス第三者評価事業を行う評価者は、国が設立する第三者評価機関の認証が必要である。
3 介護保険事業においても、社会福祉法で規定される福祉サービスの第三者評価を受けることが義務づけられている。
4 保育所の福祉サービス第三者評価結果の公表は、義務化されている。
5 福祉サービス第三者評価では、法人の理念は評価対象とされていない。
1 社会福祉法によると、社会福祉事業の経営者は、自らその提供する福祉サービスの質の評価を行うこととされている。
これが正解です。社会福祉法第78条に規定されています。
2 福祉サービス第三者評価事業を行う評価者は、国が設立する第三者評価機関の認証が必要である。
誤りです。福祉サービス第三者評価は、都道府県推進組織が認証した第三者評価機関が実施します。
3 介護保険事業においても、社会福祉法で規定される福祉サービスの第三者評価を受けることが義務づけられている。
誤りです。社会福祉法では努力義務として規定されています。
4 保育所の福祉サービス第三者評価結果の公表は、義務化されている。
誤りです。第三者評価自体が義務ではなく公表も義務ではありませんが、社会的養護関連施設については3年に1回以上の受診と公表が義務化されています。
5 福祉サービス第三者評価では、法人の理念は評価対象とされていない。
誤りです。法人理念も評価対象です。
第35回 問題125
福祉サービス第三者評価事業に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 児童養護施設は、福祉サービス第三者評価を定期的に受審すること及び結果の公表が義務づけられている。
2 福祉サービス第三者評価は、市町村が認証した第三者評価機関が実施する。
3 福祉サービス第三者評価は、法令に定められた福祉サービスの運営基準が遵守されているかを監査するための仕組みである。
4 福祉サービス第三者評価の評価機関は、非営利組織であることが認証を受けるための要件となっている。
5 福祉サービス第三者評価の結果は、インターネット上に公開することができない。
1 児童養護施設は、福祉サービス第三者評価を定期的に受審すること及び結果の公表が義務づけられている。
これが正解です。児童養護施設などの社会的養護関係施設は
2 福祉サービス第三者評価は、市町村が認証した第三者評価機関が実施する。
誤りです。福祉サービス第三者評価は、都道府県推進組織が認証した第三者評価機関が実施します。
3 福祉サービス第三者評価は、法令に定められた福祉サービスの運営基準が遵守されているかを監査するための仕組みである。
誤りです。第三者評価は監査とは別物で、サービスの質を向上させ、結果の公表により利用者が適切なサービスを選択できるようにするためのものです。
4 福祉サービス第三者評価の評価機関は、非営利組織であることが認証を受けるための要件となっている。
誤りです。非営利組織でない株式会社なども認証を受けられます。
5 福祉サービス第三者評価の結果は、インターネット上に公開することができない。
誤りです。ホームページなどインターネット上に公開されます。
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次は、社会福祉事業について。


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