格差社会とジニ係数

格差社会とジニ係数 すぐ覚えられる各論
スポンサーリンク

今の世の中は格差社会と呼ばれます。

資本主義国家では、必ず格差が生まれ、貧富の差が増大していきます。

たった60人の大富豪が全世界の富の半分を持っているという現実が、それを表しています。

地球上には、毎日食べすぎで病気になる人もいれば、飢餓で餓死する人もいるというおかしなことが起こっています。

充足しているところから足りないところへ移動させる仕組みがあれば解決するのにと思うのですが、なかなかうまくいきません。

ここでは所得格差の程度を表すジニ係数について学びましょう。

ジニ係数とは

ジニ係数は所得格差を表す指標で、「0」~「1」の値をとります。

この値が小さいほど格差も小さく、完全な所得分配ができている場合は「0」で格差はありません。

逆に、値が大きいほど格差も大きく、例えば、1つの世帯が所得を独占しているような極端な場合は「1」となり格差maxです。

当初所得ジニ係数と再分配所得ジニ係数

ジニ係数には「当初所得ジニ係数」と「再分配所得ジニ係数」の2種類あります。

当初所得ジニ係数は、再分配する前の所得での格差を表し、再分配所得ジニ係数は税金などの仕組みによって所得が再分配された後のジニ係数です。

一般的に国同士でジニ係数を比較するときには、再分配所得ジニ係数で比較します。

実際再分配されていますから。

所得の再分配は、税制や社会保障を通じて高所得者から低所得者へ所得を再分配することです。所得税や社会保険料は収入が多い人ほど高額となっていきますので、それらを徴収して低所得者に再分配する仕組みなどが典型です。

日本のジニ係数

日本でのジニ係数を見てみましょう。

当初所得ジニ係数は0.5程度、再分配所得ジニ係数は、当然ですが当初所得ジニ係数よりも小さい値になり、0.37くらいまで下がっています。再分配するので格差が小さくなりますから。

当初所得ジニ係数 再分配所得ジニ係数
2002 0.4983 0.3812
2005 0.5263 0.3873
2008 0.5318 0.3758
2011 0.5536 0.3791
2014 0.5704 0.3759
2017 0.5594 0.3721
日本のジニ係数の推移

当初所得ジニ係数では格差が拡大していますが、再分配所得ジニ係数を見ると、少しずつですが小さくなってきているようです。つまり格差が縮小されてきています。

日本では累進課税などの税制で、たくさん稼いでもたくさん税金で持っていかれて再分配されているようですね。

諸外国のジニ係数

日本のジニ係数は、再分配所得ジニ係数で0.37程度でした。

他国ではどうなのでしょう。

この値は高いのか低いのか。

2017年度の所得再分配ジニ係数を見てみましょう。

順位 国名 ジニ係数
1 南アフリカ 0.62
2 コスタリカ 0.48
3 ブラジル 0.47
4 チリ 0.46
5 メキシコ 0.46
6 トルコ 0.4
7 ブルガリア 0.4
8 米国 0.39
9 リトアニア 0.37
10 イギリス 0.36
11 ラトビア 0.36
12 韓国 0.36
13 ルーマニア 0.35
14 ニュージーランド 0.35
15 イスラエル 0.34
16 日本 0.34
17 イタリア 0.33
18 スペイン 0.33
19 ロシア 0.33
20 オーストラリア 0.33
21 ルクセンブルク 0.33
22 ポルトガル 0.32
23 ギリシャル 0.32
24 カナダ 0.31
25 エストニア 0.31
26 スイス 0.30
27 アイルランド 0.30
28 フランス 0.29
29 ドイツ 0.29
30 ハンガリー 0.29
31 オランダ 0.29
32 スウェーデン 0.28
33 ポーランド 0.28
34 オーストリア 0.28
35 フィンランド 0.27
36 ベルギー 0.26
37 ノルウェー 0.26
38 デンマーク 0.26

日本は格差が大きい方から数えて16番目、アメリカやイギリスより良い値です。

しかし北欧のスウェーデンやノルウェー、デンマークはさらに格差が小さいですね。

ジニ係数の求め方

以下にジニ係数の求め方を示しますが、覚える必要はありません。

なんとなく感じだけを掴んでください。

①世帯の年間所得を低い順に並べて年間所得額の累積比率を縦軸に世帯数の累積比率を横軸にとる
②0を基点として最低所得階級の所得総額と世帯総数から順にそれぞれの所得階級の所得総額と世帯総数を記入した散布図を描くと弓型のローレンツ曲線が現れる。
③このローレンツ曲線は全世帯の所得が完全に同じであれば原点を通る均等分布線を描く。
④ジニ係数はこの均等分布線を長辺とする直角三角形の面積に対するローレンツ曲線によって形作られる弓形の面積が占める比率として求められる。

過去問

第29回 問題15

次のうち、所得格差を示す指標として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 エンゲル係数
2 ジニ係数
3 幸福度指標
4 貧困線
5 GDP

これは選択肢2が正解です。

第31回 問題16

ジニ係数に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 値が大きいほど格差が大きいことを示す。
2 -1から+1の値をとる。
3 同一労働同一賃金に関する指標である。
4 所得増減量を基に算出される。
5 所得分布全体に占める低所得層の比率を示す。

1 値が大きいほど格差が大きいことを示す。
これが正解です。

2 -1から+1の値をとる。
ジニ係数は0~1の値をとります。

3 同一労働同一賃金に関する指標である。
ジニ係数は所得格差を示す指標です。

4 所得増減量を基に算出される。
違います。

5 所得分布全体に占める低所得層の比率を示す。
これは相対的貧困率の説明です。

人口転換の過程で人口爆発が起こっている
日本の人口は2010年から減り続けていますが、世界の人口は急激に増え続け、2050年には100億人に達するという見込みです。地球はもうこれ以上の人間を養う力はありません。このまま人間が増え続ければ、そう遠くない未来に行き詰...

コメント

タイトルとURLをコピーしました