「国民医療費」40兆円、一人当たり年間30万円

国民医療費 日本の医療福祉
スポンサーリンク

国民医療費は毎年ほぼ確実に出題されています。
覚えることは限られていますので、しっかり覚えましょう。
最新のデータを覚える必要はありません。
なぜなら細かい数値は問われないからです。
およその傾向は毎年変化しませんので、その傾向を覚えていただければ点数に結びつきます。

国民医療費とは

国民医療費とは日本国民が疾病等の治療に要した額の合計です。
病気などの治療にかかった費用なので以下の費用は除外されます。

以下の除外項目は全て覚えてください。
簡単に言えば、保険適用される病気の治療以外は国民医療費には含まれないということです。
評価療養や選定療養などの保険適用外治療は含まれませんね。

<国民医療費に含まれない項目>
・市販の薬
・正常な妊娠分娩
・保険適用外治療(不妊治療や高度医療など)
・特定健康診査や特定保健指導
・予防接種

国民医療費の額

国民医療費は高齢化などが原因で毎年どんどん増え続け、平成25年には年間40兆円を超えました。

この額を覚えておいてください。

下のグラフを見れば明らかですが、国民医療費は急激に増え続けています。

平成元年には20兆円程度でしたが、ついに40兆円を超えたのです。

この40兆円という額は、国民所得比では10%強、GDP比では10%弱になります。

国民所得は400兆円ですので、40兆円は10%ですね。
GDPは500兆円もありますから、比率にすると10%より小さくなります。

国民医療費

この40兆円という額は国民1人当たりにすると年間30万円になります。

国民医療費は40兆を超えていますが、社会保障関係費は30兆円台ですので混同しないようにしてください。国民1人当たりにすると30万円という数字なので、特に混同しやすいので注意です。

年齢階級別国民医療費

国民1人当たりの医療費は平均で年間30万円なのですが、年齢別に見ると大きな差があります。

・65歳未満:1人当たり年間20万円
・65歳以上:1人当たり年間70万円
・70歳以上:1人当たり年間80万円
・75歳以上:1人当たり年間90万円

割合にすると、

・65歳未満:国民医療費全体の4割
・65歳以上:国民医療費全体の6割
・70歳以上:国民医療費全体の5割
・75歳以上:国民医療費全体の3割

つまり65歳以上の高齢者の医療費は、65歳未満の全ての人の医療費よりも多いということです。

国民医療費の財源

・1位:保険料   5割
・2位:公費    4割
・3位:自己負担等 1割

医療保険は保険制度ですから、本来医療費は保険料で賄うべきものですが、それでは足りないので公費から4割も拠出されています。

国家試験には「保険料より公費が高い」という選択肢があったりしますが、それはありえません。

保険料が財源のメインです。

自己負担額は1割程度です。

疾病分類別国民医療費

・1位:循環器系疾患 20%
・2位:新生物       10%
・3位:呼吸器系疾患  7%

新生物というのはガンのことですね。
日本人の死亡原因の1位はガンですが、ガンの場合はすぐに亡くなってしまうので医療費的には長期入院するような循環器系疾患の方が高額になります。

下のグラフを見ればわかりますが、男女とも循環器系の疾患(青色部分)が第1位です。ただし1位でもせいぜい20%程度で、その他さまざまな病気があることもわかります。

疾病分類別国民医療費

制度区分別国民医療費

・1位:医療保険等給付分   50%
・2位:後期高齢者医療給付分 30%
・3位:患者等負担分     12%
・4位:公費負担医療給付   7%

医療保険等給付分には国民健康保険と被用者保険が含まれています。

公費負担医療給付というのは、病気の種類や様々な条件によって医療費の全額または一部を公費から支出されるものです。
財源割合として公費から4割出ているのとは意味が違いますので注意してください。
制度区分別構成割合の全ての制度区分に「公費」が出ています。

診療種類別国民医療費

・入院医療費4割弱(病院35%、診療所1%)
・入院外医療費4割弱(病院15%、診療所20%)
・その他歯科など2割

つまり、「病院」で約5割を占めます。

診療種類別国民医療費

その他

・医療機関でかかる費用は人件費が5割

これも覚えておいてください。

以上、紹介した国民医療費の詳細なデータは厚生労働省のHPに掲載されています。

掲載したグラフなどは全て厚生労働省のHPから転用しています。

過去問

第29回 問題70

「平成25年度国民医療費の概況」(厚生労働省)に基づく、我が国の医療費に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 年齢階級別の割合をみると、65歳以上の医療費よりも65歳未満の医療費の方が高い。
2 制度区分別に金額をみると、国民健康保険の総額よりも被用者保険の総額の方が多い。
3 医科診療医療費の傷病分類別の割合をみると、呼吸器系の疾患が最も高い。
4 医科診療医療費の診療種類別の割合をみると、入院医療費よりも入院外医療費の方が高い。
5 国民医療費の総額をみると、初めて40兆円を超えた。

1 年齢階級別の割合をみると、65歳以上の医療費よりも65歳未満の医療費の方が高い。
間違いです。
65歳以上の医療費の方が高いです。

2 制度区分別に金額をみると、国民健康保険の総額よりも被用者保険の総額の方が多い。
間違いです。
被用者保険の総額の方が少ないです。

3 医科診療医療費の傷病分類別の割合をみると、呼吸器系の疾患が最も高い。
間違いです。
疾病分類別では循環器系疾患の割合が最も高く20%程度を占めます。

4 医科診療医療費の診療種類別の割合をみると、入院医療費よりも入院外医療費の方が高い。
間違いです。
入院医療費と入院外医療費はあまり差はありませんが、入院医療費の方が少し高いです。

5 国民医療費の総額をみると、初めて40兆円を超えた。
これが正解です。
平成25年度に初めて40兆円を超えています。

第31回 問題71

「平成27年度国民医療費の概況」(厚生労働省)に基づく、日本の医療費に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 入院と入院外を合わせた医科診療医療費の割合は、国民医療費の70%を超えている。
2 国庫と地方を合わせた公費の財源割合は、国民医療費の50%を超えている。
3 65歳以上の国民医療費の割合は、国民医療費の70%を超えている。
4 公費負担医療給付の割合は、国民医療費の70%を超えている。
5 人口一人当たりの国民医療費は、60万円を超えている。

1 入院と入院外を合わせた医科診療医療費の割合は、国民医療費の70%を超えている。
これが正解です。
診療種類別では入院医療費4割、入院外医療費4割、その他2割、なので入院と入院外を合わせると70%を超えています。

2 国庫と地方を合わせた公費の財源割合は、国民医療費の50%を超えている。
公費の財源割合が50%を超えることはありません。
保険料で賄うべきものですから保険料で半分以上を賄います。

3 65歳以上の国民医療費の割合は、国民医療費の70%を超えている。
間違いです。
65歳以上の国民医療費の割合は6割程ですが、7割は超えていません。

4 公費負担医療給付の割合は、国民医療費の70%を超えている。
間違いです。
公費負担医療給付の割合は7%程度です。

5 人口一人当たりの国民医療費は、60万円を超えている。
間違いです。
一人当たりの国民医療費は30万円程度です。

社会保障給付費と社会保障関係費の違い、さらに社会支出との違い
社会保障給付費は国家試験に頻出です。国民医療費、地方行財政と並んでほぼ毎年出題されています。これらは最新データで勉強しなければと思いがちですが、その必要はありません。細かな数値は出題されませんので、大まかな傾向をつ...

コメント

タイトルとURLをコピーしました