アセスメントの基礎情報には、本人の家族構成などの図がありますね。
そのような家系図はジェノグラムといいます。
このようなアセスメントツールの専門用語を覚えていきましょう。
ジェノグラム
3世代以上の家族状況を図式化する家系図です。
ジェノグラムは単なる家系図と覚えましょう。
ソシオグラム
集団の人間関係について誰が誰に対してどのような感情を持っているかなどを矢印で図式化したものです。
集団内で人気のある者、孤立者などが把握できます。
刑事ドラマでホワイトボードに書かれる人間関係を示すアレです。
エコマップ
クライエントとその家族の関係や社会資源との関係を、円や線で図式化したものです。

エゴグラム
エリック・バーンの交流分析理論に基づいて人間の性格を5つの領域に分けて分析する手法です。
心の特性を5つに分け、その状態のバランスをグラフ化することで性格を理解する手法です。
DCM(Dementia Care Mapping)
パーソン・センタード・ケアの考えに基づいて、認知症のある人の生活状況をアセスメントする手法です。
日常の生活状況を6時間以上連続した観察を行い、5分ごとの行動を分類し評価します。
「Dementia=認知症」なので、対象が認知症の人であることを覚えておいてください。
PIE(Person-in-Environment)
1980年代にアメリカで開発が始まった、クライエントの社会生活機能の問題を、社会的役割、環境的要因から記述し分類する手法です。
過去問
第31回 問題104
アセスメントツールに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 ジェノグラムは、成員間の選択・拒否関係を図式化し、小集団における人間関係の構造を明らかにする。
2 エゴグラムは、3世代以上の家族を図式化し、世代間の人間関係の構造を明らかにする。
3 ソシオグラムは、交流分析理論に基づき、人間の性格を5つの領域に分けて分析する。
4 DCM(Dementia Care Mapping)は、クライエントとその家族の関係や社会資源との関係を、円や線を用いて表す。
5 PIE(Person-in-Environment)は、クライエントが訴える社会生活機能の問題を記述し、分類し、コード化する。
1 ジェノグラムは、成員間の選択・拒否関係を図式化し、小集団における人間関係の構造を明らかにする。
ジェノグラムは単なる家系図ですので、拒否関係などを表しません。
これはソシオグラムの説明です。
2 エゴグラムは、3世代以上の家族を図式化し、世代間の人間関係の構造を明らかにする。
これはジェノグラムの説明ですので間違いです。
3 ソシオグラムは、交流分析理論に基づき、人間の性格を5つの領域に分けて分析する。
違います。
交流分析理論といえばエゴグラムです。
4 DCM(Dementia Care Mapping)は、クライエントとその家族の関係や社会資源との関係を、円や線を用いて表す。
DCMの「D」は「Dimentia=認知症」です。
これはエコマップの説明ですので間違いです。
5 PIE(Person-in-Environment)は、クライエントが訴える社会生活機能の問題を記述し、分類し、コード化する。
これが正解です。

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