日本の人口は2010年から減り続けていますが、世界の人口は急激に増え続け、2050年には100億人に達するという見込みです。
地球はもうこれ以上の人間を養う力はありません。
このまま人間が増え続ければ、そう遠くない未来に行き詰まるでしょう。
これだけの数の人間一人ひとりが豊かな生活を求め、経済のために地球環境を破壊し尽くして、やっと人間は気づくのでしょう。
お金は食べられないということに。
ここでは、世界と日本の人口について見ていきます。
人口
世界の人口
国連によれば、2015年で74億人、2020年で78億人、2030年には82億人に達すると推計されています。
そして、2050年には100億人にまで人口爆発が起こります。
下のグラフを見れば明らかですが、1950年くらいから垂直に立ち上がって爆発が起こっています(国連人口基金のHPより)。

なぜこのような人口爆発が起こるのか、その仕組みは以下の「人口転換」で理解してください。
日本の人口
日本の人口は、1967年に1億人を超え、1983年に1億2000万人を超えています。
その後、2009年に1億2800万人に達し、2010年から人口減少が始まっています(総務省HP)。

少子化
日本の合計特殊出生率
日本では少子化が顕著で、1974年に合計特殊出生率が人口置換水準を下回り、1975 年以降は合計特殊出生率2.0 を下回っています。
合計特殊出生率とは、一人の女性が15 歳から49 歳までに産む子どもの数の平均のことで、人口を維持するには2.07 (人口置換水準)を上回っている必要があります。

1989年の合計特殊出生率は1.57、このとき「1.57」ショックと衝撃的に受け止められましたが、そこからさらに下がって、2005年には「1.26」まで下がりました(1975年以降、合計特殊出生率は2.0を下回っています)。
2023年には「1.20」と過去最低を更新しました。

合計特殊出生率とは、ひとりの女性が15歳から49歳までに産む子供の数の平均のことだよ。
諸外国の合計特殊出生率
欧米諸国の多くが合計特殊出生率2.0を下回り、少子化社会に突入しています。その中でもイタリアは日本より低い値になっています。

アジア諸国では、日本よりも少子化が進んでおり、シンガポール、台湾、韓国などでは、合計特殊出生率が1.0を下回っています。

人口動態に関する理論
人口転換
発展途上国では、出生数が多いのですが、乳児死亡率も高いため「多産多死」の状態です。
しかし公衆衛生や医療の発達で長生きするようになると、「多産少死」の状態が訪れます。
現在の発展途上国はこの状態にあり、たくさん生まれて乳幼児死亡率も低いため、世界的な人口爆発が起こっています。
そして、その後は現在の先進国のように少子化状態になり「少産少死」になります。
この流れを人口転換といい、多産多死→多産少死→少産少死と転換していきます。

多産多死→少産多死ではないことに注意だよ。
医療などの発達で長生きするようになるという理由を覚えれば、間違うことはないよね。
さらに、第二の人口転換として、「少産少死」の状態は安定せずどんどん人口が減っていきます(死亡率>出生率)。
これが今の日本の状態です。
人口ボーナス
人口ボーナスは、「従属人口指数」が低い人口構造にある国が、経済成長するのに有利な状態にあることを意味する概念です。
人口ボーナスはどの国でも近代化の過程で一度だけ訪れる経済成長の期間と考えられています。
日本では高度経済成長が1954年から1973年まで続きましたね。
人口ボーナスの反対語は人口オーナスといいます。

世界一の人口になったインドは人口ボーナス中だね。
過去問
第31回 問題18
人口に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 人口転換とは、「多産多死」から「少産多死」を経て「少産少死」への人口動態の転換を指す。
2 世界人口は、国連の予想では、2020年以降減少すると推計されている。
3 第二次世界大戦後の世界人口の増加は、主に先進諸国の人口増加によるものである。
4 日本の人口は、高度経済成長期以降、減少が続いている。
5 人口ボーナスとは、人口の年齢構成が経済にとってプラスに作用することをいう。
1 人口転換とは、「多産多死」から「少産多死」を経て「少産少死」への人口動態の転換を指す。
間違いです。
多産多死→多産少死→少産少死と転換していきます。
2 世界人口は、国連の予想では、2020年以降減少すると推計されている。
間違いです。
どんどん増え続けます。
3 第二次世界大戦後の世界人口の増加は、主に先進諸国の人口増加によるものである。
先進国ではなく発展途上国の人口増加によるものです。
4 日本の人口は、高度経済成長期以降、減少が続いている。
間違いです。
日本の人口は、1967年に1億人を超え、1983年に1億2000万人を超えています。
5 人口ボーナスとは、人口の年齢構成が経済にとってプラスに作用することをいう。
これが正解です。
第33回 問題15
「令和元年版少子化社会対策白書」(内閣府)に示された合計特殊出生率に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。1 日本の合計特殊出生率は、1975年(昭和50年)以降2.0を下回っている。2 日本の1999年(平成11年)の合計特殊出生率は1.57で、それまでの最低値であった。3 日本の2017年(平成29年)の合計特殊出生率は、2005年(平成17年)のそれよりも低い。4 イタリアの2017年の合計特殊出生率は、フランスのそれよりも高い。5 韓国の2017年の合計特殊出生率は、日本のそれよりも高い。
1 日本の合計特殊出生率は、1975年(昭和50年)以降2.0を下回っている。
これが正解です。1975年に合計特殊出生率が1.91となり、それ以降は2.0を下回っています。
2 日本の1999年(平成11年)の合計特殊出生率は1.57で、それまでの最低値であった。
誤りです。「1.57ショック」は1989年(平成元年)です。
3 日本の2017年(平成29年)の合計特殊出生率は、2005年(平成17年)のそれよりも低い。
誤りです。2017年の合計特殊出生率は1.43、2005年は1.26なので、2005年の方が低いです。
4 イタリアの2017年の合計特殊出生率は、フランスのそれよりも高い。
誤りです。欧米諸国の合計特殊出生率は、イタリアが特に低いです。
5 韓国の2017年の合計特殊出生率は、日本のそれよりも高い。
誤りです。アジア諸国の合計特殊出生率は日本より低い国が多く、韓国、シンガポールなどでは1.0を下回っています。
第28回 問題18
日本の人口動向に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 少子化は、合計特殊出生率が人口置換水準を長期的に上回る状態をいう。
2 1966年(昭和41年)には、乳児死亡率(出生千対)が10を下回った。
3 2013年(平成25年)の平均寿命は、男女とも85歳を上回っている。
4 全人口に占める65歳以上人口の割合は、2013年(平成25年)には20%を超えている。
5 全人口に占める65歳以上人口の割合が7%から14%に上昇するのに、40年以上を要している。
1 少子化は、合計特殊出生率が人口置換水準を長期的に上回る状態をいう。
間違いです。
少子化は、合計特殊出生率が人口置換水準を長期的に下回る状態をいいます。
2 1966年(昭和41年)には、乳児死亡率(出生千対)が10を下回った。
間違いです。
乳児死亡率(出生千対)が10を下回ったのは、1976年(昭和51年)です。
3 2013年(平成25年)の平均寿命は、男女とも85歳を上回っている。
間違いです。
2013年(平成25年)の平均寿命は、男性が85歳を上回っていません。
4 全人口に占める65歳以上人口の割合は、2013年(平成25年)には20%を超えている。
これが正解です。
高齢化率が21%を超えて超高齢社会になったのは2007年でしたね。
5 全人口に占める65歳以上人口の割合が7%から14%に上昇するのに、40年以上を要している。
間違いです。
全人口に占める65歳以上人口の割合が7%から14%に上昇するのに、24年しか要していません。
第35回 問題29
日本における人口の動向に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 第二次世界大戦後、1940年代後半、1970年代前半、2000年代後半の3回のベビーブームを経験した。
2 15~64歳の生産年齢人口は、高度経済成長期から1990年代後半まで減少を続け、以後は横ばいで推移している。
3 「『日本の将来推計人口』における中位推計」では、65歳以上の老年人口は2025年頃に最も多くなり、以後は緩やかに減少すると予想されている。
4 「2021年の人口推計」において、前年に比べて日本人人口が減少した一方、外国人人口が増加したため、総人口は増加した。
5 1970年代後半以降、合計特殊出生率は人口置換水準を下回っている。
(注)1 「『日本の将来推計人口』における中位推計」とは、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成29年推計)」における、出生中位(死亡中位)の推計値を指す。
2 「2021年の人口推計」とは、総務省「人口推計2021年(令和3年)10月1日現在」における推計値を指す。
1 第二次世界大戦後、1940年代後半、1970年代前半、2000年代後半の3回のベビーブームを経験した。
誤りです。ベビーブームは1940年代後半の第一次、1970年代前半の第二次の2回だけです。
2 15~64歳の生産年齢人口は、高度経済成長期から1990年代後半まで減少を続け、以後は横ばいで推移している。
誤りです。生産年齢人口は高度経済成長期に増加を続け、1970年代以降は横ばいで推移していましたが、1990年代後半以降は減少し続けています。
3 「『日本の将来推計人口』における中位推計」では、65歳以上の老年人口は2025年頃に最も多くなり、以後は緩やかに減少すると予想されている。
誤りです。老年人口は2025年以降も増加し続け、2042年をピークに減少すると予想されています。
4 「2021年の人口推計」において、前年に比べて日本人人口が減少した一方、外国人人口が増加したため、総人口は増加した。
誤りです。日本人人口も外国人人口も減少しました。
5 1970年代後半以降、合計特殊出生率は人口置換水準を下回っている。
これが正解です。1974年に合計特殊出生率が人口置換水準を下回り、1975 年以降は合計特殊出生率2.0 を下回っています。
第36回 問題49
- 「国立社会保障・人口問題研究所の人口推計」に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 2020年から2045年にかけて、0~14歳人口は増加する。
2 2020年から2045年にかけて、高齢化率は上昇する。
3 2020年から2045年にかけて、15~64歳人口は増加する。
4 65歳以上人口は、2045年には5,000万人を超えている。
5 2020年から2045年にかけて、総人口は半減する。(注) 「国立社会保障・人口問題研究所の人口推計」とは、「日本の将来推計人口(令和5年推計)」の出生中位(死亡中位)の仮定の場合を指す。
1 2020年から2045年にかけて、0~14歳人口は増加する。
誤りです。0~14歳人口は減少します。
2 2020年から2045年にかけて、高齢化率は上昇する。
正しいです。高齢化率は40%弱まで上昇します。
3 2020年から2045年にかけて、15~64歳人口は増加する。
誤りです。15~64歳人口は減少します。
4 65歳以上人口は、2045年には5,000万人を超えている。
誤りです。65歳以上人口は4,000万人弱と推計されています。
5 2020年から2045年にかけて、総人口は半減する。
誤りです。2045年の日本の総人口は約1億人と推計されています。

次の記事
次は、持続可能な開発目標SDGsについてです。



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