【社会福祉士国家試験】 過去問活用のコツと傾向分析による受験テクニック

社会福祉士国家試験に向けた学習で過去問をどのように活用するべきか、そして過去問から見えてくる国家試験の問題傾向を分析します。

3カ月の学習で合格するためには、まず過去問からです。

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過去問を解く目的

過去問を解く目的は2つあります。
1.知識をつける
2.問題に慣れる

過去問で知識をつけていくことに否定的な方もいるかもしれませんが、私は勧めています。

なぜなら過去問と似た問題、ほぼ同じ問題が出題されるからです。

全く同じ問題は出題されませんが、選択肢の一部を変えたりしただけの似た問題が実際に出題されています。

当サイトでは記事の最後に過去問をつけていますが、読んでいただいた方は、良い過去問は良質な教材になるということを実感していただいていると思います。

さらに問題に慣れることも大きな目的です。

それは出題される問題の傾向を知るということだけでなく、時間に追われて解くことに慣れるという意味でもあります。

問題の傾向

<社会福祉士国家試験の問題>
・正しい選択肢1つ、または2つを選ぶ
・過去に似た問題が出題されている
・入れ替え問題が存在する
・知識だけでなく考えて答えを導き出す問題がある
・間違い選択肢を見つけるテクニックがある

全ての問題は、「正しい選択肢を選ぶ」ことになっています。

過去には間違い選択肢を選んでいたこともありましたが、近年はありません。

間違い選択肢を選ぶより正しい選択肢を選ぶ方が難しいです。

また、問題の大半は1つ選ぶのですが、ときどき2つ選ぶ問題があって、試験中によほど注意しないと2つ選ぶ問題で1つしか選んでいないということが起こりえますので要注意です。

似た問題

「過去問と同じ問題は出題されないから過去問は解かない」という人がいますが、それは間違いです。

過去問とほぼ同じ問題は出題されます。

下の問題を見てください。

第29回 問題149

保護観察官及び保護司に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 保護観察官は、家庭裁判所に設置されている。
2 保護司には給与が支給される。
3 保護司は、保護観察官で十分でないところを補うこととされている。
4 保護司は保護観察所長の指揮監督を受けることはない。
5 保護観察官は呼出し面接によって、保護司は訪問面接によって保護観察を行うこととされている。

第30回 問題148

更生保護制度の担い手や施設に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 保護観察官は、地方検察庁に配置されている。
2 保護司は、担当事件によっては給与が支払われる。
3 保護司の職務は、保護観察事件に限定されている。
4 更生保護施設への委託期間は、更生緊急保護対象者の場合、延長することが可能である。
5 更生保護施設は、地方公共団体が運営しなければならない。

とても似た問題です。

選択肢2なんてほぼ同じです。

ちなみに第29回の正解は選択肢3、第30回の正解は選択肢4です。

なんと連続した年でこのように同じような問題が出題されているのです。

これだけでも過去問をやる意味は大きいですが、問題の傾向をつかんで慣れるという意味も大きいので必ず過去問は最低3年分やりましょう。

考えて解く問題

問題の中には、数問ですが勉強したことのない考えて解かなければならない問題がでてきます。

その時に、冷静になって考える練習が必要です。

私の受験した第32回は以下のような問題が出ました。

ほとんどの受験生が分からなかったと思います。

本来、こういう問題は良問とは言えないと思いますが、考えて答えを導くという意味ではありかもしれません。

第32回 問題137

次のうち、子どもの権利に関する先駆的な思想を持ち、児童の権利に関する条約の精神に多大な影響を与えたといわれ、第二次世界大戦下ナチスドイツによる強制収用所で子どもたちと死を共にしたとされる人物として、正しいものを1つ選びなさい。
1 ヤヌシュ・コルチャック(Korczak,J.)
2 トーマス・ジョン・バーナード(Barnardo,T.J.)
3 セオドア・ルーズベルト(Roosevelt,T.)
4 エレン・ケイ(Key,E.)
5 ロバート・オーウェン(Owen,R.)

私は実際の試験でこの問題を見たとき、焦りました。

全く見たこと無い人物だらけで。

唯一、ルーズベルトってたしかアメリカの大統領だよなと。

だから選択肢3は削除。

それ以外は、うーん。

ここで思ったのは、ナチスドイツに迫害されていたのはユダヤ人。

ユダヤ人っぽい名前を探せばいいのかも。

バーナードとかロバートとかは絶対違うな。

残るは「コルチャック」と「エレン・ケイ」。

よし、エレン・ケイは女性っぽいのでこっちでいく!と決めました。

結局正解はコルチャックの方でした。

こういう問題は冷静に考えればある程度選択肢を絞れます。

私は間違ってしまいましたが。

こんな問題も最終的に選択肢を選ばなければならないので、そのような練習が必要だということです。

入れ替え問題

第30回 問題93

日本の社会福祉の発展に寄与した人物に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 石井十次は、医療ソーシャルワーカーとして実践に携わった。
2 浅賀ふさは、北海道家庭学校を創設し、感化教育を実践した。
3 岡村重夫は、社会関係の主体的側面に焦点を当てた社会福祉固有の視点と領域を提起した。
4 留岡幸助は、ケースワーク技術や援助プロセスにおける理論を発展させた。
5 竹内愛二は、「無制限主義」を掲げ、孤児を救済する民間社会事業を展開した。

この問題を選択肢1から見てみると、

1 石井十次は、医療ソーシャルワーカーとして実践に携わった。
石井十次といえば多くの受験生は「岡山孤児院の創設」と「無制限主義」くらい。この人、医療ソーシャルワーカーだったかなぁと立ち止まってしまいます。保留にして次の選択肢2に移ると、

2 浅賀ふさは、北海道家庭学校を創設し、感化教育を実践した。
浅賀ふさが出てきて、そういえば浅賀ふさは医療ソーシャルワーカーだったなぁと思いつきます。北海道家庭学校とくれば選択肢4の留岡幸助です。この辺りで、選択肢全体での入れ替え問題ではないかと思いつきます。

3 岡村重夫は、社会関係の主体的側面に焦点を当てた社会福祉固有の視点と領域を提起した。
これは保留。

4 留岡幸助は、ケースワーク技術や援助プロセスにおける理論を発展させた。
留岡幸助がケースワーク技術や援助プロセスの理論を発展させたかどうかはわかりませんが、選択肢2で家庭学校がでてきているので、間違い選択肢の可能性が高いです。

5 竹内愛二は、「無制限主義」を掲げ、孤児を救済する民間社会事業を展開した。
選択肢5を見ると「無制限主義」とあるので、選択肢1の石井十次のことだと分かります。
ここで入れ替え問題である確信を得ます。

ということは入れ替えのない選択肢3が正解として残ります。

岡村重夫は頻出のくせに功績が暗記しにくく、文章だけ見ても正解かどうか分かりにくいのが難点で、この問題の場合は消去法で正解にたどり着ける問題です。

このような入れ替え問題が存在することを知っておくと、正解にたどり着きやすくなります。

受験テクニック

勉強不足で全く分からない問題があったとします。

そんな場合は選択肢4を選ぶと決めている人とか、いると思いますが、以下の内容を知っていれば正解率は上がるかもしれません。

<間違いになりやすい選択肢>
・強く断定している
・否定している
・数字が入っている
<正解になりやすい選択肢>
・「~を含む」となっている

試験問題を作成する側になればわかりますが、間違い選択肢を作成するのは容易ではありません。

なので、強引に「~だけ」「~に限り」とかを挿入して間違い選択肢を作りますが、日本語的な違和感は否めず、間違い選択肢であることが多いのです。

また数字が入っている選択肢も間違い選択肢になりやすいです。

数字は数を変えるだけで間違い選択肢を作れてしまいますから、正解選択肢にするのがもったいないのです。

試験委員は5つの選択肢のうち、4つ(又は3つ)も間違い選択肢を作らなくてはならないので、数字を代えるだけで間違いを作れるなら作っておきたいわけです。

逆に、「~を含む」などの選択肢は無難な文章として正解になりやすいです。

第31回 問題144

被保護者就労準備支援事業(一般事業分)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 日常生活自立に関する支援は含まれない。
2 公共職業安定所(ハローワーク)に求職の申込みをすることが義務づけられている。
3 社会生活自立に関する支援が含まれている。
4 公共職業訓練の受講が義務づけられている。
5 利用するためには医師の診断書の提出が義務づけられている。

まったくわからなかったとしても、なんとなく選択肢3が正解っぽく見えるでしょう。

実際、セオリーどおり「含む」となっていますので、実際3が正解です。

その他の選択肢は「義務づけられている」と強く断定しており、間違い選択肢を敢えて作った感があります。

第30回 問題68

生活保護の自立支援プログラムの「基本方針」に示される内容に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 各自治体の地域の実情に応じて設定されるものではない。
2 民間事業者等への外部委託は想定されていない。
3 組織的支援ではなく、現業員の個人の努力や経験により支援を行うことにしている。
4 就労による経済的自立のみならず、日常生活自立、社会生活自立など多様な課題に対応するものである。
5 非保護世帯の自立阻害要因の把握は求められていない。

全く分からなかったとしても、なんとなく選択肢4が正解っぽく見えるでしょう。

選択肢1、2、5なんかは、間違い選択肢にするために無理やり否定形にしたとしか思えないですよね。

セオリーでは「否定形」は間違いであることが多く、実際この問題はそうです。

こんな問題は勉強していなくても誰でも解けてしまうので悪問ですが、一応知識として知っておきましょう。

最後に

過去問を3年分程解いていると自然に問題の傾向はつかめるでしょう。

その中で受験テクニック的なことも自然に身についてきます。

当サイトの記事の最後には過去問をつけていますので、記事を読んでいく中で自然に過去問が解けるようにしています。

学習した内容をすぐに過去問で確認すると知識がどのような形で活用できるのかもわかってきます。

社会福祉士国家試験は介護福祉士国家試験のように易しくはありません。

しっかりとした学習方法(手順)で学んでいく必要があります。

当サイトでは下の記事から読み進めていけば自然に合格点に達するよう道筋をつけています。

【社会福祉士国家試験】学習方法指南
社会福祉士国家試験を目指す中で、こんな悩みを抱えていませんか?・勉強の仕方がわからない・いくら勉強しても感触がない・過去問を解くのにやたら時間がかかる・受かる気がしない 国家試験対策として様々な教材(出版物、講座、Youtube動画)などがありますが、大手の参考書は事実が羅列してあるだけでぜんせん頭に入らないし、大手予備校の講座は高額な上に難しくて分かりにくいし、Youtube動画を見ても本当についていって良いのか怪しいし・・・。結局、体系的かつ分かりやすく学べるモノがないので、これで合格できるのかと不安になるのが社会福祉士国家試験受験生の多くの悩みです。

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