生活保護制度の目的
第一条 この法律は、日本国憲法第二十五条に規定する理念に基き、国が生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とする。

「自立の助長」が目的であることを忘れないで。
基本原理
・国家責任の原理

旧生活保護法ではなんと8/10も国が負担していたよ。
・無差別平等の原理

国家試験の過去問(第29回 問題78)では、「生活保護法は、就労目的での在留資格で在留する外国人に適用されることはない」という選択肢を正解にして物議を醸したよ。本当にこれを正解にしていいの?ということで。
・最低生活保障の原理
・保護の補足性の原理

つまり、生活保護を受ける前に、児童扶養手当とか、特別児童扶養手当とか、自立支援医療とか、障害年金とか、生活保護以外の制度や施策を活用してねということだね。
<生活保護法 第四条>
保護は、生活に困窮する者が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することを要件として行われる。
2 民法に定める扶養義務者の扶養及び他の法律に定める扶助は、すべてこの法律による保護に優先して行われるものとする。
3 前二項の規定は、急迫した事由がある場合に、必要な保護を行うことを妨げるものではない。

生活保護行政を担う現役のケースワーカーさんと相談員さんに出演してもらったライブでは、二人ともこの「補足性の原理」を意識して対応していることをゆってた!
基本原則
・申請保護の原則
・基準及び程度の原則
保護は、厚生労働大臣の定める基準により測定した要保護者の需要を基とし、そのうち、その者の金銭又は物品で満たすことのできない不足分を補う程度において行われます。
2013年(生活扶助、平均6.5%、最大10%引下げ)
2018年(生活扶助、平均1.8%、最大5%引下げ)
2023年(・・・
・必要即応の原則
・世帯単位の原則
義務や禁止行為について
費用返還義務
生活上の義務
届け出義務
指示に従う義務
不利益変更の禁止
公課禁止
差押禁止
譲渡禁止
保護の実施機関

福祉事務所は別記事で詳しく取り上げるのでご心配なく。
福祉事務所の職員は以下の4 種類あり、査察指導員と現業員は社会福祉主事です。
● 査察指導員(指導監督を行う所員)→社会福祉主事でなければならない
● 現業員(現業を行う所員)→社会福祉主事でなければならない
● 事務員
生活保護行政の担い手
社会福祉主事は生活保護の「補助機関」とされています。
旧生活保護法では民生委員が補助機関で支給決定などをしていましたが、現在では民生委員は「協力機関」になりました。

民生委員は別記事で詳しく取り上げるのでご心配なく。
8種類の扶助
生活保護制度の歴史として、救護法→旧生活保護法→生活保護法の流れを「日本の戦前福祉の変遷」で見てきました。
戦前の救護法では4種類(生活扶助、医療扶助、助産扶助、生業扶助)で、旧生活保護法になり葬祭扶助が追加され5種類になり、現生活保護法が戦後に制定された時には、教育扶助と住宅扶助が加えられて7種類に。
そして2000年に介護保険法施行とともに介護扶助が加えられ、現在の8種類になっています。
| 扶助 | 1929 救護法 |
1946 旧生活保護法 |
1950 生活保護法 |
|---|---|---|---|
| 生活扶助 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 医療扶助 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 助産扶助→出産扶助 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 生業扶助 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 葬祭扶助 | 葬祭費 | 〇 | 〇 |
| 住宅扶助 | 〇 | ||
| 教育扶助 | 〇 | ||
| 介護扶助 | 〇(2000年~) |
・生活扶助
生活扶助は日常生活に必要な費用の支給で、第一類と第二類があります。
第一類は個人の生活費で、第二類は光熱水費など世帯全体の生活費です。
さらに各種加算(母子加算、障害加算、介護保険料加算など)があります。
介護保険料加算は介護扶助でなく生活扶助で支給されます。
さらに生活扶助には入学準備金や出産する子供の服代など一時扶助というのがあります。
・住宅扶助
住宅扶助は、家賃や敷金礼金など住宅に関する扶助です。
・医療扶助
医療扶助は原則として現物給付であり、医療保護施設又は指定医療機関などに委託して行われます(生活保護法34条の2)。被保護者が受診する場合は、これらの指定医療機関を利用しなければなりません。

現物給付というのは、現金ではなくサービスを無料で受けられる(サービスそのものが給付される)ということだよ。
・教育扶助
教育扶助は、義務教育にかかる費用への扶助です。
高校就学費は義務教育を卒業していますので生業扶助になります。
・介護扶助
介護扶助は、介護保険サービスを利用する時の自己負担に対する現物給付の扶助です。

医療扶助と介護扶助は現物給付だから忘れないで!
・出産扶助
出産扶助は、病院や助産施設で出産したときにかかる費用に対する扶助です。
・生業扶助
生業扶助は、就職するために必要な費用や高等学校以上の就学費などです。
・葬祭扶助
葬祭扶助は、葬祭した人に支払われます。葬祭扶助には、遺体の検案のほか、死体の運搬、火葬又は埋葬、納骨その他葬祭のための必要な費用が含まれます。
申請→支給決定→不服申立→取消訴訟
生活保護の申請ができるのは、①要保護者本人、②扶養義務者、③その他の同居の親族です(生活保護法第7条)。
居住地を有する人はその居住地を所管する福祉事務所へ、居住地がない人は現在地を所管する福祉事務所へ申請します。例えば住所不定のホームレスで公園に住んでいる人は、その公園のある自治体に申請します(本籍地があるところではなく)。
申請があると資産調査(ミーンズテスト)がなされ、扶養義務者や勤務先への確認もなされることがあります。
申請があった日から14日以内に通知されますが、資産調査に時間が掛かる場合は最長で30日まで延長されます。
生活保護が認められなかったり等の行政処分に不満がある時は3カ月以内に不服申立をしなければならず、都道府県知事に審査請求をします。
都道府県知事の裁決に不服があるときは、厚生労働大臣に再審査請求をすることができ、それでも納得できなければ訴訟ができます。
審査請求を飛び越えて訴訟はできません。
普通は不服申立(審査請求)か裁判(訴訟)か選べるのですが、生活保護は「不服申立前置主義」をとっていますから、まず審査請求による不服申立をしないと取消訴訟ができません。
この流れは以下の「朝日訴訟」を参考にすると覚えやすいです。
朝日訴訟
朝日訴訟というのは、朝日茂さんが起こした生活保護に関する行政訴訟のことです。
1957年当時、結核患者だった朝日茂さんは国立の岡山療養所に入所し、月々600円の生活保護で生活していました。しかし生活が苦しく、この金額では憲法25条の生存権が保証されないとして訴訟を起こしました。
ただし、不服申立前置主義をとる生活保護制度では審査請求を経ないと訴訟できませんので、朝日さんは以下の流れで訴訟を行います。
②厚生大臣に不服申立→却下
③行政不服審査法による訴訟
他の社会保障制度との関係
生活保護受給者は国民年金保険料が法定免除されています。
40~65歳の人は介護保険の第二号被保険者ですが、生活保護受給者は医療保険加入者が極めて少ないため介護保険2号被保険者にほとんど該当しません(介護保険は健康保険への加入が必須でしたね)。
そのような被保護者が介護が必要になった場合は介護扶助から全額賄われます。
第2号被保険者であれば介護保険から9割が支払われ、自己負担1割は介護扶助から支払われるわけです。
保護施設
生活保護法は居宅保護が原則ですが、補完的に保護施設が維持されています。
この保護施設には以下の5種類あって、運営できるのは都道府県、市町村、独立行政法人、社会福祉法人、日本赤十字社に限られます。
・救護施設
救護施設は、身体上精神上の著しい障害のある要保護者の生活扶助施設です。
・更生施設
更生施設は、身体上・精神上の理由による養護、補導を必要とする要保護者を入所させる生活扶助施設です。
・医療保護施設
医療保護施設は、医療扶助の給付を行う施設です。
・授産施設
授産施設は、就業能力の限られた要保護者に就労又は技能習得の機会を与える施設です(生業扶助の現物給付)。
・宿所提供施設
宿所提供施設は、住居のない要保護者に住宅扶助を行う施設です。
救護施設以外の4つは障害者施策など他の法律の整備や拡充によって減少してきていますが、救護施設は他法の入所待機者や他法の施設で受け入れ困難とされる人が利用し5種のなかで最も多いのですが、それでも全国に200もありません。
市町村単位どころか都道府県に平均4~5施設くらいでしょうか。
生活保護制度の現状
受給者数(世帯別、扶助別)
被保護者数は、全国で200万人、160万世帯を超えています。
生活保護受給世帯は「高齢者世帯」「障害・疾病世帯」「母子世帯」「その他世帯」と4つの世帯に分けられていますが、最も多いのは「高齢者世帯」で、半分以上を占めています。

さらにそのほとんどが単身世帯です。
高齢化が急速に進む日本では当然で、高齢者であれば働かない事に合理性もありますので、生活保護を受ける数も多いのは納得できますね。
さらに「その他世帯」の中に含まれる働き盛りの30~50代の世帯も増えていることも問題視されています。
上のグラフにあるように、昭和のころは生活保護を受けている世帯は障害者や傷病者世帯が最も多かったのですが、平成に入るころに高齢者世帯が最も多くなり、近年急激に増加しています。
今後も高齢化でどんどんその割合は増えていきます。
扶助別には生活扶助が最多であり、生活扶助、住宅扶助、医療扶助の三大扶助が他の扶助よりも圧倒的に多くなっています。2000年から始まった介護保険制度により介護扶助が導入されましたが、伸び続けてはいるものの三大扶助よりは少ないです。

保護費
保護費で最も多額を占めるのは医療扶助です。
被保護者は医療保険未加入者が大半なのでそうなってしまいます。
人員ベースでは生活扶助が最も多く、金額ベースでは医療扶助が最も多額であることを覚えておいてください。

どれだけ病院にかかっても医療費が無料だから気軽に何度も通院してしまうよね。薬だけもらって転売する人もいるってニュースでやってた。
保護開始理由
保護開始理由としては、「貯金等の減少・喪失」が最多となっています。

保護廃止理由
生活保護から抜け出す理由としては、もっとも期待したいのは「働き始めて収入が得られるようになったから」というものですが、そうはいきません。
下のグラフを見ると、死亡によって生活保護が廃止になる人が最も多いようです。

就労自立に向けて
生活保護制度の目的は、「生活に困っている方々に最低限度の生活を保障するとともに、その方々が自分の力で生活していけるよう援助すること」です。
つまり、目的は2つあって
・最低限度の生活を保障すること
・自力で生活していけるよう自立を支援する
ということです。
ただ、現在の制度設計では一度生活保護に陥ると手厚く保護され、最低賃金で週5日働くよりもたくさんのお金をもらえてしまうので、なかなか生活保護を抜け出そうというインセンティブが働かず自立を支援する仕組みに乏しいと言わざるを得ません。
例えば生活保護受給中に働いて収入を得た場合、その収入額が差し引かれて保護費が支給されます。

これだと働き損と思ってもしかたないよね。
そのため就労自立を促す制度として「就労自立給付金」という仕組みがあって、生活保護受給中に得た収入によって差し引かれた保護費を積み立てて、保護から抜け出したときに一括で受け取れるというものです。
これはなかなか良い制度だと思うのですが、働こうという意欲に繋がりますよね。
また、収入を得ても一定額は保護費から引かれない基礎控除という仕組みもあって、基礎控除額が引き上げられてきています。
こちらも生活保護を受けていても働こうとするインセンティブに繋がります。
過去問
第30回 問題65
現行の生活保護法に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 保護は、個人を単位として行われるが、特別の場合には世帯を単位として行うこともできる。
2 補足性の原理により、素行不良な者は保護の受給資格を欠くとされている。
3 保護の基準は、国会の審議を経て、法律で定めることとなっている。
4 「要保護者」とは、現に保護を受けている者と定義される。
5 最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的としている。
1 保護は、個人を単位として行われるが、特別の場合には世帯を単位として行うこともできる。
生活保護は世帯単位が原則ですので間違いです。
2 補足性の原理により、素行不良な者は保護の受給資格を欠くとされている。
補足性の原理とは、扶養義務者がいる場合はそちらを優先するということでしたので間違いです。素行不良な者は保護の受給資格を欠くとされていたのは「旧生活保護法」で、現在では素行不良な者でも、無差別平等に受給できます。
3 保護の基準は、国会の審議を経て、法律で定めることとなっている。
保護の基準はわざわざ法律で定めるわけではありません。厚生労働大臣が定めますので間違いです。
4 「要保護者」とは、現に保護を受けている者と定義される。
現に保護を受けている者ではなく、保護を受けることが必要な者です。
5 最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的としている。
これが正解ですね。
第34回 問題63
生活保護法が規定する基本原理・原則等に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 この法律により保障される最低限度の生活は、国民一般の平均的な資産基準によって決定される。
2 保護を申請できるのは、要保護者及びその扶養義務者に限られている。
3 保護は、厚生労働大臣の定める基準により測定した要保護者の需要を基とし、そのうち金銭又は物品で満たすことのできない不足分を補う程度において行う。
4 保護は、要保護者の年齢別、性別、健康状態等に関して、世帯の実際の相違を考慮することなく一定の必要の基準に当てはめて行う。
5 保護は、親族を単位としてその要否を定める。
1 この法律により保障される最低限度の生活は、国民一般の平均的な資産基準によって決定される。
誤りです。最低限度の生活は、国民一般の平均的な資産水準ではありません。現在用いられている水準均衡方式では、生活保護基準は一般国民の生活水準との関連において相対的に捉えられます。
2 保護を申請できるのは、要保護者及びその扶養義務者に限られている。
誤りです。保護を申請できるのは、要保護者とその扶養義務者だけでなく、その他の同居の親族も含まれます。
3 保護は、厚生労働大臣の定める基準により測定した要保護者の需要を基とし、そのうち金銭又は物品で満たすことのできない不足分を補う程度において行う。
これが正解、基準及び程度の原則です。
4 保護は、要保護者の年齢別、性別、健康状態等に関して、世帯の実際の相違を考慮することなく一定の必要の基準に当てはめて行う。
誤りです。必要即応の原則では「保護では要保護者の年齢別、性別、健康状態等その個人または世帯の実際の必要の相違を考慮して有効かつ適切に行うものとする」とされています。
5 保護は、親族を単位としてその要否を定める。
誤りです。保護は世帯を単位としてその要否を定めます。
第35回 問題64
現行の生活保護法に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 生活保護は、日本国憲法第21条が規定する理念に基づいて行われる。
2 生活保護が目的とする自立とは、経済的自立のみを指している。
3 能力に応じて勤労に励み、支出の節約を図り、生活の維持及び向上に努めなければ、保護を申請できない。
4 補足性の原理によって、扶養義務者のいる者は保護の受給資格を欠くとされている。
5 保護の基準は、保護の種類に応じて必要な事情を考慮した最低限度の生活の需要を満たすに十分なものであって、これを超えないものでなければならない。
1 生活保護は、日本国憲法第21条が規定する理念に基づいて行われる。
誤りです。日本国憲法第25条の理念に基づいています。
2 生活保護が目的とする自立とは、経済的自立のみを指している。
誤りです。経済的自立のみが目的ではありません。
3 能力に応じて勤労に励み、支出の節約を図り、生活の維持及び向上に努めなければ、保護を申請できない。
誤りです。能力に応じて勤労に励み、支出の節約を図り、生活の維持及び向上に努めなければならないと規定されていますが、申請の要件にはなっていません。
4 補足性の原理によって、扶養義務者のいる者は保護の受給資格を欠くとされている。
誤りです。扶養義務者による扶養を優先しますが、扶養義務者の存在によって受給資格がなくなるわけではありません。
5 保護の基準は、保護の種類に応じて必要な事情を考慮した最低限度の生活の需要を満たすに十分なものであって、これを超えないものでなければならない。
これが正解です。
第36回 問題63
生活保護法に関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。
1 保護が実施機関の職権によって開始されることはない。
2 保護は、生活困窮に陥った原因に基づいて決定される。
3 最低限度の生活を保障することを目的としている。
4 自立の見込みがあることを要件として、保護を受けることができる。
5 自立を助長することを目的としている。
1 保護が実施機関の職権によって開始されることはない。
誤りです。「申請保護の原則」により、要保護者や扶養義務者又は同居の親族の申請に基づいて保護が開始されますが、例外として、急迫時には申請がなくても実施機関の職権で保護されます。
2 保護は、生活困窮に陥った原因に基づいて決定される。
誤りです。「無差別平等の原理」により、生活困窮に陥った原因によらず保護されます。
3 最低限度の生活を保障することを目的としている。
正しいです。「国家責任の原理」です。
4 自立の見込みがあることを要件として、保護を受けることができる。
誤りです。「補足性の原理」により、資産や能力などあらゆるものを活用することを要件として保護されますが、自立の見込みがあることは要件ではありません。
5 自立を助長することを目的としている。
正しいです。「最低限度の生活の保障」と「自立の助長」が目的です。
第35回 問題65
生活保護の種類と内容に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 生業扶助には、高等学校就学費が含まれる。
2 生活扶助は、衣食住その他日常生活の需要を満たすために必要なものを給付する。
3 教育扶助は、原則として現物給付によって行うものとする。
4 介護扶助は、原則として金銭給付によって行うものとする。
5 葬祭扶助は、原則として現物給付によって行うものとする。
1 生業扶助には、高等学校就学費が含まれる。
これが正解です。
2 生活扶助は、衣食住その他日常生活の需要を満たすために必要なものを給付する。
誤りです。住居に関しては住宅扶助があります。
3 教育扶助は、原則として現物給付によって行うものとする。
誤りです。教育扶助は現金給付です。
4 介護扶助は、原則として金銭給付によって行うものとする。
誤りです。介護扶助は現物給付です。
5 葬祭扶助は、原則として現物給付によって行うものとする。
誤りです。葬祭扶助は現金給付です。
第32回 問題64
生活保護法が規定する基本原理・原則に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 日本国憲法第26条に規定する理念に基づく。
2 保護は、世帯を単位としてその要否及び程度を定めるものとする。
3 保障される最低限度の生活とは、肉体的に生存を続けることが可能な程度のものである。
4 生活困窮に陥った年齢によって、保護するかしないかを定めている。
5 生活保護の基準は、厚生労働省の社会保障審議会が定める。
1 日本国憲法第26条に規定する理念に基づく。
間違いです。日本国憲法第25条の理念に基づいています。
2 保護は、世帯を単位としてその要否及び程度を定めるものとする。
これが正解です。
3 保障される最低限度の生活とは、肉体的に生存を続けることが可能な程度のものである。
間違いです。「健康で文化的な生活水準」で「最低限度の生活を満たしかつそれを超えないもの」とされています。
4 生活困窮に陥った年齢によって、保護するかしないかを定めている。
そんなことはありません。無差別平等で年齢や性別に関係なく保護されます。
5 生活保護の基準は、厚生労働省の社会保障審議会が定める。
間違いです。保護の基準は厚生労働大臣が定めます。
第33回 問題64
生活保護法が規定する基本原理・原則に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 すべて国民は、この法律及び地方公共団体の条例の定める要件を満たす限り、この法律による保護を受けることができる。
2 必要即応の原則とは、要保護者の需要を基とし、そのうち、その者の金銭又は物品で満たすことのできない不足分を補う程度において保護を行うことをいう。
3 民法に定める扶養義務者の扶養及び他の法律に定める扶助は、すべてこの法律による保護に優先して行われる。
4 保護の決定は、生活困窮に陥った原因に基づいて定められている。
5 行政庁が保護の必要な者に対して、職権で保護を行うのが原則とされている。
1 すべて国民は、この法律及び地方公共団体の条例の定める要件を満たす限り、この法律による保護を受けることができる。
誤りです。無差別平等の原理として「すべて国民は、この法律の定める要件を満たす限り、この法律による保護を、無差別平等に受けることができる」と規定されており、地方公共団体の条例の定める要件はありません。
2 必要即応の原則とは、要保護者の需要を基とし、そのうち、その者の金銭又は物品で満たすことのできない不足分を補う程度において保護を行うことをいう。
誤りです。これは必要即応の原則ではなく、基準及び程度の原則です。
3 民法に定める扶養義務者の扶養及び他の法律に定める扶助は、すべてこの法律による保護に優先して行われる。
これが正解、保護の補足性の原理です。
4 保護の決定は、生活困窮に陥った原因に基づいて定められている。
誤りです。無差別平等の原理として、生活困窮に陥った原因は問われず、生活に困窮しているかどうかで保護が決定されます。
5 行政庁が保護の必要な者に対して、職権で保護を行うのが原則とされている。
誤りです。申請保護の原則として、申請に基づいて保護されます。ただし「要保護者が急迫した状態にあるときは保護の申請がなくても必要な保護を行うことができる」とも規定されています。
第33回 問題65
事例を読んで、R市福祉事務所のK生活保護現業員が保護申請時に行う説明に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Lさん(39歳、男性)は、妻(36歳)、長男(15歳、中学生)及び次男(4歳、幼稚園児)と暮らしている。Lさんは精神障害者、妻は身体障害者であり、一家は夫妻の障害基礎年金とLさんの就労所得で生活してきた。これまでLさんはパートタイム就労を継続していたが、精神疾患が悪化して退職し、夫妻の年金だけでは生活できなくなった。Lさんは、退職に際して雇用保険からの給付もなかったので、生活保護の申請を行おうとしている。
1 生業扶助における母子加算を受給できることを説明した。
2 二人の子に対しては、それぞれ教育扶助を受給できることを説明した。
3 長男が高校に進学すれば、教育扶助から高等学校等就学費を受給できることを説明した。
4 夫妻が共に障害基礎年金を受給していても、生活保護の申請を行うことはできると説明した。
5 Lさんに精神疾患があるとしても、就労が可能である場合、生活保護の申請は行えないことを説明した。
1 生業扶助における母子加算を受給できることを説明した。
誤りです。母子加算は生活扶助に含まれます。Lさん世帯はひとり親世帯ではないので母子加算の対象ではありません。
2 二人の子に対しては、それぞれ教育扶助を受給できることを説明した。
誤りです。Lさんの次男は幼稚園児なので、義務教育を対象とする教育扶助の対象ではありません。
3 長男が高校に進学すれば、教育扶助から高等学校等就学費を受給できることを説明した。
誤りです。高等学校等就学費は生業扶助から支給されます。
4 夫妻が共に障害基礎年金を受給していても、生活保護の申請を行うことはできると説明した。
これが正解です。保護の補足性の原理により、障害基礎年金の受給など他法他施策の利用が優先され、その上でも最低限度の生活を満たしていなければ生活保護を受けられます。申請は当然できます。
5 Lさんに精神疾患があるとしても、就労が可能である場合、生活保護の申請は行えないことを説明した。
誤りです。就労可能であっても職に就けず生活が困窮している場合もあり、就労可能であることが生活保護を受けられない理由にはならず、申請は当然できます。
第34回 問題64
事例を読んで、Q市福祉事務所のH生活保護現業員(社会福祉士)がJさんに対して行う説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Jさん(41歳)は、近所のスーパーマーケットで働きながらアパートで高校生の長男と二人で暮らしていたが、2年前に病気によって仕事を辞めることになり、妹から仕送りを受けていた。しかし仕送りは約半年で途絶えてしまい、1年前から生活保護を受給することになった。通院を続けたことで、1か月前から病状が大分良くなり、現在は医師から就労できる状態であると診断され、アパートが手狭になったことから長男と共に転居することも考えている。
1 妹からの仕送りが再開した場合、世帯の収入として認定されることはない。
2 長男がアルバイトをした場合、世帯の収入として認定されることはない。
3 就労した場合、保護が廃止されずに就労自立給付金を毎月受給できる。
4 住宅扶助の基準額を超える家賃の住宅に転居する場合、生活困窮者住居確保給付金を毎月受給できる。
5 医師から就労可能であると診断されても、直ちに保護が廃止されるわけではない。
1 妹からの仕送りが再開した場合、世帯の収入として認定されることはない。
誤りです。扶養義務者等からの仕送りは、世帯の収入として認定されます。
2 長男がアルバイトをした場合、世帯の収入として認定されることはない。
誤りです。アルバイトによる収入でも、世帯の収入として認定されます。
3 就労した場合、保護が廃止されずに就労自立給付金を毎月受給できる。
誤りです。就労自立給付金は、就労により生活保護が廃止になった場合に給付される一時金です。
4 住宅扶助の基準額を超える家賃の住宅に転居する場合、生活困窮者住居確保給付金を毎月受給できる。
誤りです。住居確保給付金は離職等で経済的に困窮した住居喪失者やそのおそれがある者に対して支給されます。
5 医師から就労可能であると診断されても、直ちに保護が廃止されるわけではない。
これが正解です。
第34回 問題65
生活保護法で規定されている被保護者の権利及び義務に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 被保護者は、保護金品を標準として租税その他の公課を課せられることがある。
2 被保護者は、既に給与を受けた保護金品を差し押さえられることがある。
3 被保護者は、保護を受ける権利を譲り渡すことができる。
4 被保護者が能力に応じて勤労に励むことを怠っていると認められる場合、被保護者は受けた保護金品に相当する金額の範囲内において保護の実施機関の定める額を返還しなければならない。
5 急迫の場合等において資力があるにもかかわらず保護を受けた場合、被保護者は受けた保護金品に相当する金額の範囲内において保護の実施機関の定める額を返還しなければならない。
1 被保護者は、保護金品を標準として租税その他の公課を課せられることがある。
誤りです。生活保護法には保護金品に対する公課禁止が定められています。
2 被保護者は、既に給与を受けた保護金品を差し押さえられることがある。
誤りです。生活保護法には保護金品の差押禁止が定められています。
3 被保護者は、保護を受ける権利を譲り渡すことができる。
誤りです。生活保護法には保護を受ける権利の譲渡禁止が定められています。
4 被保護者が能力に応じて勤労に励むことを怠っていると認められる場合、被保護者は受けた保護金品に相当する金額の範囲内において保護の実施機関の定める額を返還しなければならない。
誤りです。生活保護法には被保護者が勤労に励むことが規定されていますが、この規定に反した場合の保護金品の返還は定められていません。
5 急迫の場合等において資力があるにもかかわらず保護を受けた場合、被保護者は受けた保護金品に相当する金額の範囲内において保護の実施機関の定める額を返還しなければならない。
これが正解です。
第31回 問題64
現在の生活保護の基準に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 生活保護基準は、3年に1回改訂される。
2 生活保護基準は、財務大臣と厚生労働大臣の連名で改定される。
3 生活保護に係る施策との整合性に配慮して、地域別最低賃金が決定される。
4 生活扶助基準は、マーケット・バスケット方式によって設定される。
5 生活保護基準に連動して、障害基礎年金の水準が改定される。
1 生活保護基準は、3年に1回改訂される。
保護の基準は毎年改定されます。ただし、生活保護基準の1つである生活扶助基準は、5年毎に実施される全国消費実態調査の特別集計データなどを用いて、社会保障審議会の生活保護基準部会で「検証」が行われます。
2 生活保護基準は、財務大臣と厚生労働大臣の連名で改定される。
財務大臣は関係ありませんね。厚生労働大臣だけです。
3 生活保護に係る施策との整合性に配慮して、地域別最低賃金が決定される。
これが正解です。生活保護の基準はいろいろな制度で参照されるので重要なのです。
4 生活扶助基準は、マーケット・バスケット方式によって設定される。
これは違います。マーケット・バスケット方式は1960年まで用いられていましたが現在では水準均衡方式です。
水準均衡方式は、当該年度に想定される一般国民の消費動向を踏まえると同時に、前年度までの一般国民の消費実態との均衡状態を保つための調整を行い、これをもとに生活扶助基準の改定率を決めます。
5 生活保護基準に連動して、障害基礎年金の水準が改定される。
障害年金の額は、保険料水準固定方式と、マクロ経済スライド方式によって改定されるので、間違いです。
第31回 問題65
生活保護の扶助の種類とその内容に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 介護扶助には、介護保険の保険料は含まれない。
2 生業扶助には、就職のための就職支度費は含まれない。
3 葬祭扶助には、遺体の検案のための費用は含まれない。
4 生活扶助には、小学生の子どもの校外活動参加のための費用が含まれる。
5 教育扶助には小中学校への入学準備金が含まれる。
1 介護扶助には、介護保険の保険料は含まれない。
これが正解です。介護保険料は介護扶助ではなく生活扶助で支給されるので間違われやすいため頻出です。生活扶助の介護保険料加算で支給されます。
2 生業扶助には、就職のための就職支度費は含まれない。
生業扶助には就職支度費が含まれます。当然です。
3 葬祭扶助には、遺体の検案のための費用は含まれない。
これも間違いです。葬祭扶助には、遺体の検案のほか、死体の運搬、火葬又は埋葬、納骨その他葬祭のための必要な費用が含まれます。
4 生活扶助には、小学生の子どもの校外活動参加のための費用が含まれる。
義務教育の就学に必要な費用は教育扶助ですので間違いです。
5 教育扶助には小中学校への入学準備金が含まれる。
小中学校への入学準備金は生活扶助の中の一時扶助として支給されます。
第32回 問題65
生活保護の種類と内容に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 生活扶助は、衣料品費、食料品費、葬祭費などを給付する。
2 教育扶助は、高等学校の就学に係る学用品費について給付する。
3 住宅扶助は、家賃等のほか、補修その他住宅の維持に必要なものを給付する。
4 医療扶助は、原則として金銭給付によって行うものとする。
5 出産扶助は、原則として現物給付によって行うものとする。
1 生活扶助は、衣料品費、食料品費、葬祭費などを給付する。
葬祭費は葬祭扶助ですので間違いです。
2 教育扶助は、高等学校の就学に係る学用品費について給付する。
これは間違いやすいので頻出です。
高校就学費は生業扶助でしたね。
3 住宅扶助は、家賃等のほか、補修その他住宅の維持に必要なものを給付する。
これが正解です。
4 医療扶助は、原則として金銭給付によって行うものとする。
間違いです。医療扶助は現物給付でした。
5 出産扶助は、原則として現物給付によって行うものとする。
間違いです。出産扶助は現金給付でした。
第37回 問題97
生活保護の種類と内容に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 小学生の学校給食費は、生活扶助で行われる。
2 要介護認定を受けた80歳の被保護者の住宅改修費のうち介護給付にかかる自己負担分は、介護扶助で行われる。
3 通院のための交通費(移送費)は、生活扶助で行われる。
4 高等学校の教材代や通学のための交通費は、教育扶助で行われる。
5 就職が確定した40歳の被保護者が、就職のため直接必要とする衣服類の購入費用は、生活扶助で行われる。
1 小学生の学校給食費は、生活扶助で行われる。
誤りです。義務教育に必要な費用は教育扶助です。
2 要介護認定を受けた80歳の被保護者の住宅改修費のうち介護給付にかかる自己負担分は、介護扶助で行われる。
正しいです。
3 通院のための交通費(移送費)は、生活扶助で行われる。
誤りです。通院にかかる費用は医療扶助の通院移送費として支給されます。
4 高等学校の教材代や通学のための交通費は、教育扶助で行われる。
誤りです。高等学校は義務教育ではありませんので教育扶助ではなく生業扶助です。
5 就職が確定した40歳の被保護者が、就職のため直接必要とする衣服類の購入費用は、生活扶助で行われる。
誤りです。就職のために必要な衣服類の費用は生業扶助の就職支度費として支給されます。
第29回 問題65
生活保護の実施に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 保護の実施機関は、厚生労働省の地方厚生局である。
2 保護の実施機関は、被保護者に対して生活の維持のための指導をしてはならない。
3 保護の実施機関は、被保護者であった者について、保護を受けていた当時の雇主から報告を求めることができない。
4 扶養義務者がいる要保護者は、生活保護を受給することができない。
5 生業扶助には、高等学校就学費が含まれる。
1 保護の実施機関は、厚生労働省の地方厚生局である。
保護の実施機関は、都道府県知事、市長および福祉事務所を管理する市町村長です。
2 保護の実施機関は、被保護者に対して生活の維持のための指導をしてはならない。
間違いです。指導や指示ができます。
3 保護の実施機関は、被保護者であった者について、保護を受けていた当時の雇主から報告を求めることができない。
間違いです。報告を求めることができます。
4 扶養義務者がいる要保護者は、生活保護を受給することができない。
扶養義務が優先されますが、扶養義務者がしっかりと扶養しようとしない場合もありますので、そのような場合は生活保護を受給することができます。
5 生業扶助には、高等学校就学費が含まれる。
その通り、高等学校就学費は教育扶助ではなく生業扶助でした。義務教育を卒業していますから。
第29回 問題66
現行の生活保護基準に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 生活扶助基準第一類は、所在地域によらず設定されている。
2 生活扶助基準第一類は、男女の性別ごとに設定されている。
3 生活扶助基準第一類は、年齢によらず設定されている。
4 生活扶助基準第二類は、世帯人員別に設定されている。
5 生活扶助基準第二類は、生活保護の受給期間に応じて設定されている。
1 生活扶助基準第一類は、所在地域によらず設定されている。
地域によって3級地6区分で設定されているので間違いです。
2 生活扶助基準第一類は、男女の性別ごとに設定されている。
以前は男女で食べる量や活動量も違うので、男女別に設定されていましたが現在は区別していません。
3 生活扶助基準第一類は、年齢によらず設定されている。
年齢によって食べる量などが違うので当然年齢によって区分され、支給額が違います。
4 生活扶助基準第二類は、世帯人員別に設定されている。
第一類が個人需要、第二類は世帯需要に対するものでした。つまり第二類は世帯の人数等によって支給額が変わりますのでこれが正解です。
5 生活扶助基準第二類は、生活保護の受給期間に応じて設定されている。
受給期間に応じて設定されるものは一切ありません。
第33回 問題66
生活保護法に定める不服申立てに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 不服申立てが権利として認められたのは、旧生活保護法(1946 年(昭和 21 年))制定時においてである。
2 審査請求は、市町村長に対して行う。
3 審査請求に対する裁決が 50 日以内に行われないときは、請求は認容されたものとみなされる。
4 当該処分についての審査請求を行わなくても、処分の取消しを求める訴訟を提起することができる。
5 再審査請求は、厚生労働大臣に対して行う。
1 不服申立てが権利として認められたのは、旧生活保護法(1946 年(昭和 21 年))制定時においてである。
間違いです。不服申立ては現在の生活保護法になってからです。
2 審査請求は、市町村長に対して行う。
間違いです。審査請求は都道府県知事に対して行います。
3 審査請求に対する裁決が 50 日以内に行われないときは、請求は認容されたものとみなされる。
間違いです。50日経過すると審査請求が棄却されたとみなせるので、取消訴訟と提起することができます。
4 当該処分についての審査請求を行わなくても、処分の取消しを求める訴訟を提起することができる。
間違いです。生活保護制度では不服申立前置主義をとっていますから、審査請求を経ないと訴訟を提起することはできません。
5 再審査請求は、厚生労働大臣に対して行う。
これが正解です。
第29回 問題64
生活保護の動向に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 平成景気が終了した直後、生活保護受給世帯数が生活保護法施行後、最も多くなっている。
2 リーマンショック(2008年(平成20年))以降、受給者数は減少を続けている。
3 2014年(平成26年)の生活保護受給世帯人員別内訳では、単身世帯の占める割合が最も高くなっている。
4 2015年度(平成27年度)の生活保護費扶助別内訳では、生活扶助費の占める割合が最も高くなっている。
5 2015年度(平成27年度)の生活保護費扶助別内訳では、介護扶助費の占める割合が最も低くなっている。
1 平成景気が終了した直後、生活保護受給世帯数が生活保護法施行後、最も多くなっている。
生活保護はその後もどんどん増加していますので間違いです。
2 リーマンショック(2008年(平成20年))以降、受給者数は減少を続けている。
リーマンショックをきっかけに世界的な不景気に突入しましたから、その後受給者は増加しています。
3 2014年(平成26年)の生活保護受給世帯人員別内訳では、単身世帯の占める割合が最も高くなっている。
これが正解です。
4 2015年度(平成27年度)の生活保護費扶助別内訳では、生活扶助費の占める割合が最も高くなっている。
これは間違いですね。医療扶助が最も大きく、保護費の約半分を占めています。
5 2015年度(平成27年度)の生活保護費扶助別内訳では、介護扶助費の占める割合が最も低くなっている。
これも間違いです。介護扶助は少ないですが最下位ではありません。
第30回 問題64
「生活保護の被保護者調査(平成27年度(月次調査確定値))」(厚生労働省)による次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 保護率(人口百対)は、17.0%である。
2 被保護実人員数(保護停止中を含む)は、約80万人である。
3 保護の開始の主な理由のうち、「傷病」が最も多い。
4 保護の廃止の主な理由のうち、「死亡」が最も多い。
5 保護の種類別に扶助人員をみると、「医療扶助」が最も多い。
1 保護率(人口百対)は、17.0%である。
被保護者は約200万人ですから、日本の人口を1億人とすると2%です。17%も被保護者がいれば日本は潰れてしまいます。
2 被保護実人員数(保護停止中を含む)は、約80万人である。
200万人ですので間違いです。
3 保護の開始の主な理由のうち、「傷病」が最も多い。
最も多いのは「預貯金等の減少・喪失」で3割程度、次いで「傷病」が25%程度です。
4 保護の廃止の主な理由のうち、「死亡」が最も多い。
これが正解です。
「死亡」が3割強、「働きによる収入増加」によって保護を抜け出せる人は20%に満たないのです。生活保護は一度受けてしまうと抜け出しにくい制度なんです。
5 保護の種類別に扶助人員をみると、「医療扶助」が最も多い。
これは思わず正解にしてしまいそうですが間違いです。
医療扶助は金額的には最も多いのですが、人員数では生活扶助が最も多いです。生活保護を受けている人のほとんどは生活扶助を受けていますから当然です。
第33回 問題63
「生活保護の被保護者調査(平成30年度確定値)」(厚生労働省)に示された、2018年度(平成30年度)における生活保護受給者の動向に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 被保護実人員(保護停止中を含む)は、1995年度(平成7年度)の時点よりも増加している。
2 保護率(人口百人当)は、16.6%である。
3 保護開始の主な理由は、「傷病による」の割合が最も多い。
4 保護廃止の主な理由は、「働きによる収入の増加・取得・働き手の転入」の割合が最も多い。
5 保護の種類別にみた扶助人員は、住宅扶助よりも教育扶助の方が多い。
1 被保護実人員(保護停止中を含む)は、1995年度(平成7年度)の時点よりも増加している。
これが正解です。
2 保護率(人口百人当)は、16.6%である。
誤りです。保護率は1.66%です。
3 保護開始の主な理由は、「傷病による」の割合が最も多い。
誤りです。保護開始理由は「貯金等の減少・喪失」が最多です。
4 保護廃止の主な理由は、「働きによる収入の増加・取得・働き手の転入」の割合が最も多い。
誤りです。保護廃止理由は「死亡」が最多です。
5 保護の種類別にみた扶助人員は、住宅扶助よりも教育扶助の方が多い。
誤りです。教育扶助より住宅扶助の方が多いです。
第35回 問題66
生活扶助基準の設定方式に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 標準生計費方式とは、現行の生活保護法の下で、栄養審議会の答申に基づく栄養所要量を満たし得る食品を理論的に積み上げて最低生活費を計算する方式である。
2 マーケット・バスケット方式とは、最低生活を営むために必要な個々の費目を一つひとつ積み上げて最低生活費を算出する方式である。
3 エンゲル方式とは、旧生活保護法の下で、経済安定本部が定めた世帯人員別の標準生計費を基に算出し、生活扶助基準とした方式である。
4 格差縮小方式とは、一般国民の消費水準の伸び率を超えない範囲で生活扶助基準を引き上げる方式である。
5 水準均衡方式とは、最低生活の水準を絶対的なものとして設定する方式である。
1 標準生計費方式とは、現行の生活保護法の下で、栄養審議会の答申に基づく栄養所要量を満たし得る食品を理論的に積み上げて最低生活費を計算する方式である。
誤りです。これはエンゲル方式の内容です。標準生計費方式は旧生活保護法の下で用いられていました。
2 マーケット・バスケット方式とは、最低生活を営むために必要な個々の費目を一つひとつ積み上げて最低生活費を算出する方式である。
これが正解です。
3 エンゲル方式とは、旧生活保護法の下で、経済安定本部が定めた世帯人員別の標準生計費を基に算出し、生活扶助基準とした方式である。
誤りです。これは標準生計費方式の内容です。
4 格差縮小方式とは、一般国民の消費水準の伸び率を超えない範囲で生活扶助基準を引き上げる方式である。
誤りです。格差縮小方式とは、一般国民の消費水準の伸び率以上に生活扶助基準を引き上げる方式です。
5 水準均衡方式とは、最低生活の水準を絶対的なものとして設定する方式である。
誤りです。水準均衡方式とは、最低生活の水準を相対的なものとして設定する方式です。現在はこの方式が採用されています。
第35回 問題96
次の記述のうち、福祉に関する事務所(福祉事務所)に配置される所員の社会福祉法に基づく業務として、正しいものを1つ選びなさい。
1 指導監督を行う所員(査察指導員)は、都道府県知事の指揮監督を受けて、生活保護業務の監査指導を行う。
2 現業を行う所員(現業員)は、所長の指揮監督を受けて、援護、育成又は更生の措置を要する者等に対する生活指導などを行う。
3 母子・父子自立支援員は、家庭における児童養育の技術及び児童に係る家庭の人間関係に関する事項等に関する相談に応じる。
4 知的障害者福祉司は、社会的信望のもとに知的障害者の更生援護に熱意と識見を持って、知的障害者やその保護者の相談に応じ必要な援助を行う。
5 家庭相談員は、児童の保護その他児童の福祉に関する事項について、相談に応じ、専門的技術に基づいて必要な指導を行う。
1 指導監督を行う所員(査察指導員)は、都道府県知事の指揮監督を受けて、生活保護業務の監査指導を行う。
誤りです。査察指導員は所長の指揮監督を受けます。
2 現業を行う所員(現業員)は、所長の指揮監督を受けて、援護、育成又は更生の措置を要する者等に対する生活指導などを行う。
これが正解です。
3 母子・父子自立支援員は、家庭における児童養育の技術及び児童に係る家庭の人間関係に関する事項等に関する相談に応じる。
誤りです。これは家庭相談員の内容です。
4 知的障害者福祉司は、社会的信望のもとに知的障害者の更生援護に熱意と識見を持って、知的障害者やその保護者の相談に応じ必要な援助を行う。
誤りです。これは知的障害者相談員の内容です。
5 家庭相談員は、児童の保護その他児童の福祉に関する事項について、相談に応じ、専門的技術に基づいて必要な指導を行う。
誤りです。これは児童福祉司の内容です。
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過去問を見れば、生活保護制度は様々な内容が出題されていることが分かると思います。
生活保護制度はとにかく過去問を解きながら知識を整理していってください。
次に、生活保護制度に次ぐ第二のセーフティーネットである「生活困窮者自立支援制度」を見ていきましょう。



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