【健康関連】WHO、健康日本21、特定健康診査

スポンサーリンク

世界保健機関WHO

WHOの動きなどを押さえましょう。

プライマリーヘルスケアとヘルスプロモーションはよく出題されます。

1947年「WHO憲章」

健康とは「身体的、精神的、社会的に良好な状態」と定義されました。

1964年「ヘルシンキ宣言」@WMA総会

世界医師会(WMA)により、人間を対象とする医学研究の倫理的原則を示したものです。

1978年「アルマ・アタ宣言」@WHO

1978年にWHOによるアルマ・アタ宣言で、プライマリヘルスケアの要点が示されました。

アルマ・アタというのは、この会議が開催された場所である旧ソ連カザフ共和国の首都です。

WHOが考えるプライマリヘルスケアの内容は、「全ての人に健康を」を基本理念とした総合的な保健医療活動として、保健専門職だけがヘルスケアに関与するのではなく、製剤分野の協力、政府の責任を強調しています。

・プライマリーヘルスケアの政府の責任を強調
・健康ニーズに対する第一義的責任は、国、地域社会にある
・先進国と開発途上国間における人々の健康状態の不平等
・住民参加、住民の自己決定を重視
・地域、国家、その他の連携を重視し社会資源を有効に利用すること

「ア」ルマアタ宣言でプライマリーヘルスケ「ア」と、「ア」つながりで覚えましょう。下にあるオタワ憲章でヘルスプロモーションと区別するために。

1986年「オタワ憲章」@WHO

オタワ憲章ではヘルスプロモーションが提唱されました。

ヘルスプロモーションは、「人々が自らの健康とその決定要因をコントロールし、改善することができるようにするプロセス」と定義されています。

<活動方法>
・健康な公共政策づくり
・健康を支援する環境づくり
・地域活動の強化
・個人技術の開発
・ヘルスサービスの方向転換 

予防医学

「予防医学」は病気の予防だけでなく、寿命の延長や身体的・精神的健康の増進を目的としています。

さらに、病気を未然に防ぐだけではなく、病気の進展を遅らせること、再発を防止することも予防であるとされています。

それに基づいて一次予防、二次予防、三次予防が定義されています。

以下の定義は頻出なので、必ず覚えておいてください。一次予防はまだ病気になっていない状態で予防すること、二次予防は病気の初期段階で早期発見・早期治療、三次予防はリハビリのことです。

一次予防:健康増進と疾病予防
二次予防:早期発見、早期治療
三次予防:リハビリテーション

リハビリテーション

リハビリテーションという用語は、ラテン語の「habilis」を語源としています。

ハビリスは「適した」という意味で、リハビリテーションとは「再び適したものにする」という意味になります。

リハビリテーションは単に復帰の為の訓練を指す用語ではなく、再び適した状態に回復すること、そこには名誉の回復という意味も含まれます。

上の例でわかるように、リハビリテーションの意味は広く、以下の4分野でのリハビリテーションがあります。

・医学的リハビリテーション
・職業的リハビリテーション
・教育的リハビリテーション
・社会的リハビリテーション

我々が一般的にリハビリというときは、医学的リハビリテーションを意味し、病気やケガから復帰するための機能回復訓練、理学療法や作業療法などを指します。
職業的リハビリテーションとは、職業紹介、職業訓練、職業指導などです。
教育的リハビリテーションとは、障害児教育や特別支援教育、生涯教育などを指します。
社会的リハビリテーションとは、社会性を身につけ社会生活力を高めることです。

健康日本21

健康日本21は国民の健康の増進の推進に関する基本的な方向や国民の健康の増進の目標に関する事項等を定めたもので、健康増進法に基づき策定されました。
以下の5つが柱になっています。

①健康寿命の延伸と健康格差の縮小
②生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底(NCDの予防)
③社会生活を営むために必要な機能の維持向上
④健康を支え守るための社会環境整備
⑤栄養、食生活、身体活動、運動、休養、飲酒、喫煙及び歯・口腔の健康に関する生活習慣及び社会環境改善

健康寿命とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間のことです。

特定健康診査と特定保健指導

2008年に制定された高齢者医療確保法によって、特定健康審査と特定保健指導が規定されました。

それまでの健康診査事業は老人保健法で規定されていましたが、高齢者医療確保法ができたので老人保健法はなくなりました。

特定健康診査

特定健康診査は、メタボリックシンドロームに着目して、内臓脂肪を減少させ疾患等のリスクを低減することが目的です。

日本人の死亡原因の約6割を占める生活習慣病の予防のために、40歳から74歳までの方を対象に、メタボリックシンドロームに着目した健診を行います。

特定保健指導

特定健診の結果から、生活習慣病の発症リスクが高く、生活習慣の改善による生活習慣病の予防効果が多く期待できる方に対して、専門スタッフ(保健師、管理栄養士など)が生活習慣を見直すサポートをします。

日本人の死亡原因ランキング

最後に日本人の死亡原因を見てみましょう。

第1位は悪性新生物(ガン)、第2位は心疾患です。

第3位以下は年度によって変動します。

脳血管疾患、老衰、肺炎の3つは順位が入れ替わりますね。

悪性新生物(ガン)はダントツ1位、心疾患の2位も安泰な感じがグラフから伺えますね。

日本人の死因推移
順位2016年2017年2018年2019年
第1位悪性新生物悪性新生物悪性新生物悪性新生物
第2位心疾患心疾患心疾患心疾患
第3位肺炎脳血管疾患老衰老衰
第4位脳血管疾患老衰脳血管疾患脳血管疾患
第5位老衰肺炎肺炎肺炎

実はガンの中でも最も多いのは肺ガンで、近年は肺などの呼吸器系の疾患による死亡が最も深刻になっています。
肺炎による死亡も多く、COPD(慢性閉塞性肺疾患)も急激に増えていますね。
人間に最も重要である空気がいかに汚れてきているか、中国での大気汚染は深刻ですが、日本でもかなり空気が汚れてきていることがわかります。

さらに、以下の表の年齢別死因を見てみると(出典:厚生労働省大臣官房統計情報部 平成25年人口動態統計)、以下のように、若い年齢では「自殺」が死亡原因の1位になっています。年齢が高くなるとガンによる死亡が1位になります。

ガンや自殺が死亡原因の1位になる日本って、異常と言わざるをえません。

年齢1位2位3位
15~19歳自殺不慮の事故悪性新生物
20~24歳自殺不慮の事故悪性新生物
25~29歳自殺不慮の事故悪性新生物
30~34歳自殺悪性新生物不慮の事故
35~39歳自殺悪性新生物心疾患
40~44歳悪性新生物自殺心疾患
45~49歳悪性新生物自殺心疾患
50~54歳悪性新生物心疾患自殺
55~59歳悪性新生物心疾患脳血管疾患
60~64歳悪性新生物心疾患脳血管疾患

過去問

第31回 問題4

健康に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 一次予防とは、疾病の悪化を予防することである。
2 日本の特定健康診査は、メタボリックシンドロームに着目した健康診査である。
3 「健康日本21(第二次)」の基本的方向は、平均寿命の延伸である。
4 現在、日本の死因の第1位は心疾患である。
5 WHOが提唱したヘルスプロモーションは、ヘルシンキ宣言において定義された。

1 一次予防とは、疾病の悪化を予防することである。
間違いです。
一次予防は、病気になる前の予防です。

2 日本の特定健康診査は、メタボリックシンドロームに着目した健康診査である。
これが正解です。

3 「健康日本21(第二次)」の基本的方向は、平均寿命の延伸である。
間違いです。
平均寿命ではなく健康寿命の延伸です。
平均寿命が延びても健康でなくては意味がありません。

4 現在、日本の死因の第1位は心疾患である。
間違いです。
日本の死亡原因1位は悪性新生物(ガン)です。

5 WHOが提唱したヘルスプロモーションは、ヘルシンキ宣言において定義された。
間違いです。
ヘルスプロモーションといえばオタワ憲章です。

第30回 問題3

世界保健機関(WHO)の活動に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 アルマ・アタ宣言では、プライマリヘルスケアの重要性が示された。
2 リハビリテーションという言葉を初めて用いた。
3 憲章前文の中で、健康とは、身体的、精神的、社会的、政治的に良好な状態であると定義した。
4 国際疾病分類であるICIDHを策定した。
5 健康寿命とは、健康上の問題で制限されることなく仕事ができる期間と定義した。

1 アルマ・アタ宣言では、プライマリヘルスケアの重要性が示された。
これが正解です。

2 リハビリテーションという言葉を初めて用いた。
間違いです。
リハビリテーションという単語はWHOが定義する以前から用いられています。

3 憲章前文の中で、健康とは、身体的、精神的、社会的、政治的に良好な状態であると定義した。
間違いです。
政治的に良好な状態とは定義されていません。

4 国際疾病分類であるICIDHを策定した。
ICIDHは国際疾病分類ではなく国際障害分類です。国際疾病分類はICDです。

5 健康寿命とは、健康上の問題で制限されることなく仕事ができる期間と定義した。
間違いです。
健康寿命とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間です。
仕事ができる期間ではありません。

第32回 問題5

1978年にWHOが採択したアルマ・アタ宣言に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 先進国と開発途上国間における人々の健康状態の不平等について言及している。
2 政府の責任についての言及はない。
3 自己決定権についての言及はない。
4 健康ニーズに対応する第一義的責任は、専門職個人にあると言及している。
5 地域、国家、その他の利用可能な資源の活用についての言及はない。

1 先進国と開発途上国間における人々の健康状態の不平等について言及している。
正しいです。

2 政府の責任についての言及はない。
政府の責任について言及しています。

3 自己決定権についての言及はない。
住民参加と住民の自己決定を尊重しています。

4 健康ニーズに対応する第一義的責任は、専門職個人にあると言及している。
健康ニーズの第一義的責任は、国、地域社会にあると言及しています。

5 地域、国家、その他の利用可能な資源の活用についての言及はない。
資源の活用について言及しています。

第33回 問題3

健康の概念と健康増進に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 WHOは、健康を身体的、精神的、社会的、スピリチュアルに良好な状態と定義した。
2 「健康日本 21」は、一次予防を重視している。
3 健康増進法は、生活習慣病対策を含まない。
4 健康増進は、一次予防には該当しない。
5 健康寿命とは、平均寿命を超えて生存している期間をいう。

1 WHOは、健康を身体的、精神的、社会的、スピリチュアルに良好な状態と定義
した。

間違いです。健康とは「身体的、精神的、社会的に満たされた状態」とされ、「スピリチュアル」は検討されましたが見送られました。

2 「健康日本 21」は、一次予防を重視している。
これが正解です。

3 健康増進法は、生活習慣病対策を含まない。
間違いです。生活習慣病対策を含みます。

4 健康増進は、一次予防には該当しない。
間違いです。一次予防は生活習慣の改善、健康教育、予防接種など病にかからないように施す処置や指導のことなので、健康増進も一次予防です。

5 健康寿命とは、平均寿命を超えて生存している期間をいう。
間違いです。健康寿命は健康で生存できる期間です。

第33回 問題4

日本におけるがん(悪性新生物)に関する次の記述のうち、正しいものを1 つ選びなさい。
1 近年において、がんは死因の第 2 位となっている。
2 がんと食生活は関係がない。
3 早期発見を目的とするがん検診は、がんの一次予防である。
4 近年の傾向として、胃がんの「死亡率」は低下している。
5 がんの治療は、手術療法に限られる。
(注)「死亡率」とは、年齢構成を基準人口で調整した「年齢調整死亡率」を指す。

1 近年において、がんは死因の第 2 位となっている。
間違いです。がんは死因の第1位です。

2 がんと食生活は関係がない。
間違いです。大いに関係があります。

3 早期発見を目的とするがん検診は、がんの一次予防である。
間違いです。早期発見は二次予防です。既に病気になっているからですね。

4 近年の傾向として、胃がんの「死亡率」は低下している。
これが正解です。

5 がんの治療は、手術療法に限られる。
間違いです。手術、抗がん剤、放射線の3大療法があります。

次の記事

次は、バーンアウト(燃え尽き症候群)についてです。

バーンアウト(燃え尽き症候群)
バーンアウトってわかっているようで、いざ出題されるとけっこう難しかったりします。バーンアウトとはバーンアウトは別名「燃え尽き症候群」と呼ばれるように、仕事などをがんばりすぎて燃え尽きてしまうことです。1970年代、...

コメント

タイトルとURLをコピーしました